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2013年7月27日(土) 15:00-18:00
国際医療福祉大学 三田病院 11F
    「三田ホール」
参加無料
協賛 コヴィディエンジャパン株式会社

ファシリテーター
 寺尾 保信 (駒込病院 形成外科)
プレゼンター
 隅田 由香 (東医歯大 顎顔面補綴)
 山城 正司 (NTT関東 口腔外科)
 原口 美穂子 (東医歯大 顎顔面補綴)

参加者 83名 (口腔外科 52名、 形成外科・耳鼻科 17名、 補綴・リハ専門医 12名、ST 2名)

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 2nd SETのテーマは「下顎再建と補綴」です。しかし現実には、特に医科系の再建外科医にとっては補綴、つまり入れ歯にはあまりなじみがありません。今回は、再建外科医が補綴を学ぶというところからスタートすることにしました。  はじめに隅田医師が補綴の基礎について講演しました。補綴の目的が機能やQOLの向上だけでなく継発疾患の予防にあること、義歯を安定させるための概念や方法について維持・支持・把持、アンダーカット、吸着などがあることが説明されました。
 続いて山城医師が、下顎再建と補綴について、ゴールとするところ、咀嚼機能評価法、咀嚼機能維持・改善のために必要な概念と方法などについて講演しました。
 休憩をはさんで原口医師が再建顎への補綴について、再建顎の骨や顎堤の形態だけではなく、骨の位置や開口距離、軟部組織の状態が大きく影響することなどを講演しました。
 これらを受けて、舌が合併切除されて咀嚼機能改善があまり期待できない場合にどうするか、どのような骨の形態が望ましいか、などが議論されましたが、もっとも集中的に議論されたのは、インプラントと義歯とは再建顎の補綴においてどのような関係にあるかということでした。
 実際の患者さんによい医療を提供するためには、具体的な治療法を議論する必要があります。2nd SETの大きな成果は、再建外科医が補綴の基礎を学ぶことできたことと、補綴医と再建外科医とで十分な時間をとって議論し、お互いの考え方を知ることができたことです。これらのことを踏まえて、今後はより具体的な治療法について議論していこうということになりました。
 また休憩の前には議論の一休みとして、寺尾医師がV-LOC(ロック付き縫合糸)について、真皮縫合以外にも、組織が固定できる利点を活かした他の目的にも使えることを提示しました。


2nd SETに参加していただいた皆様へ



 先日は2nd SETにお越しいただき、ありがとうございました。  下顎再建、補綴、咀嚼というテーマは、口腔外科医、形成外科医、耳鼻科医、補綴専門医、インプラント専門医、リハビリ科、嚥下・咀嚼に関わる全ての医療者にとって、すなわちSETにとって、とても重要で興味深いものでした。各分野の先生方の思いの深さ、熱さを感じることができました。補綴というテーマで、多業種のメンバーで語り合えたこと自体、大きな成果だったと思います。その一方で、理想的な再建顎の位置、顎堤の形態などの具体的な討論をやり残した感があり、また近いうちに討論したいと思います。今回やり残したことは、また近いうちに討論したいと思います。  二次会では、one minute presentationで盛り上がりました。これは、魅力的なプレゼンを作ること、思いを1分間で伝えることを目的に企画しました。SETは、人が知らないこと、人に知らせたいこと、自分が直面する問題、自分が気付いた疑問をプレゼンする場です。若手の先生には、プレゼンの腕を磨いて「さすがSETのメンバー」と言われるようなプレゼンタ―になって頂きたいと思います。  さて、3rd SETは11月に予定致します。テーマは、嚥下にもどるか咀嚼を進めるか、手術かリハビリかまだ未定ですが、魅力的なSETを企画いたします。こちらからお願いするプレゼンタ―だけでなく、飛び込みプレゼンなど多くの先生方に発言していただきたいと思います。  今後とも宜しくお願い致します。 2nd SET代表 寺尾保信